探偵に即日・当日調査は頼める？依頼の全手順と料金、失敗しない注意点

「夫が急に『今夜は泊まりになる』と言って出かけた。絶対に怪しい」 「家出した家族の行き先に関する重要な手がかりを、たった今見つけた」

今まさに、一刻を争う状況でこのページに辿り着いたのではないでしょうか。 結論から申し上げます。探偵に「即日（当日）」の調査を依頼し、すぐに動いてもらうことは可能です。

しかし、即日調査は通常の依頼とは異なる「スピード勝負」であり、成功させるためには依頼者側にも準備と覚悟が必要です。また、法律（探偵業法）の壁もあります。

この記事では、現役の探偵が、業界の裏事情を含めて今すぐ探偵を動かすために必要な手順、即日依頼のリスク、そして失敗しないための業者の選び方、さらに『今すぐ動くべきか』の判断基準を解説します。

そもそも探偵は「即日・当日」の調査に対応してくれるのか？

多くの探偵事務所では、基本的には「相談→見積もり→契約→予備調査→本調査」というステップを踏みます。

しかし、緊急事態においては即日対応可能な探偵事務所は存在します。

≪注意！「即日」の定義とタイムラグ≫

「即日」といっても、電話をして5分後に尾行が始まるわけではありません。 日本の法律（探偵業法）では、調査を開始する前に必ず「重要事項説明」を受け、「契約書」を交わす義務があります。

つまり、どんなに急いでいても、「探偵と合流し、署名・捺印をする時間」が必ず発生します。

これを無視して「契約なしで今すぐ見てきて！」という依頼を受ける業者は、違法業者の可能性が高いため避けるべきです。

ただし、即日対応を得意とする探偵事務所であれば、以下のような対応でタイムロスを最小限にしてくれます。

• 現場近くの喫茶店などで合流して契約する
• 電子契約やオンライン重要事項説明を活用する（対応業者に限る）
• 契約後、待機していた別動隊が直ちに調査を開始する

即日調査を依頼する際の4つの「注意点・リスク」

急いでいる時こそ、冷静にリスクを把握しておく必要があります。焦って依頼すると、「結果が出ないのにお金だけかかった」という事態になりかねません。

成功率が下がる可能性がある（予備調査不足）

通常、探偵は本番前に「現場の下見（予備調査）」を行います。張り込み場所の確保や、対象者の移動ルートの確認などです。 即日調査の場合、この下見なしでぶっつけ本番となるため、「対象者を見失う」「張り込みがバレる」といったリスクが通常より高まることがあります。

「特別料金（特急料金）」がかかる場合がある

急な人員確保が必要になるため、通常の調査料金に加え、深夜割増や緊急対応費（特急料金）が加算されることがあります。契約前に必ず見積もり総額を確認しましょう。

≪即日調査の料金相場はどれくらい？≫

通常の調査料金(1時間当たり1.5万円~2.5万円/調査員2名)に加え、20～30％程度の「特急料金」「緊急対応費」が加算されるケースが多いです。

情報の精度が命綱になる

事前準備ができない分、あなた（依頼者）が持っている情報だけが頼りです。 「今の服装は？」「移動手段は？」「顔写真は？」「今どこにいる？」といった情報が曖昧だと、現場の探偵は対象者を特定できず、調査が空振りに終わります。

調査技術の心配

いつでも「今から調査できますよ。」という探偵。もしかしたら、常に時間を持て余している可能性も否定できません。

• 普段から調査依頼が来ない
• いつでも調査できるように、アルバイトのような調査員を多く備えている

調査員に調査技術がなければ、いくら当日対応できようとも、そもそも調査が失敗に終わってしまう可能性もあるのです。

即日調査をした方が良いケース・後日調査で良いケース

「今すぐ動いてほしい！」という気持ちは痛いほど分かりますが、すべての調査が即日に向いているわけではありません。

状況によっては、あえて数日待ち、準備を整えてから調査した方が「成功率が高く、費用も安く済む」ことがあるからです。

あなたの今の状況は、以下のどちらに当てはまるでしょうか？

【即日推奨】今を逃すと次がない！緊急性が高いケース

このケースでは、リスクや割増料金を背負ってでも、「今日、今のチャンス」に賭ける価値があります。迷わず電話で相談してください。

■ 浮気調査：相手との密会頻度が少ない・突発的な外出

• 夫が急に『今夜は泊まりになる』と言い出した
• 怪しいメールを見たら、会う約束が『今夜』だった

 これらは、今日を逃すと次はいつ証拠が撮れるか分かりません。「千載一遇のチャンス」である可能性が高いため、多少の情報不足でも即日調査を敢行すべきタイミングです。

■ 家出・人探し：命の危険や、有力な目撃情報がある

• 家出した家族が『死にたい』とほのめかしている
• 先ほど、立ち寄りそうな場所で本人を目撃したという情報が入った
• 警察に相談したが、事件性がないため動いてもらえなかった

 人探しは鮮度が命です。対象者は移動し続けているため、数時間の迷いが致命的な遅れになります。特に命に関わる場合や、目撃情報がある場合は、即座に現場へ急行する必要があります。

【後日推奨】焦りは禁物！準備した方が成功率が上がるケース

このケースでは、即日調査は「ハイリスク・ローリターン」になりがちです。一度冷静になり、しっかりと事前準備（予備調査）を行ってから本番に挑むことを強くおすすめします。

■ 浮気調査：行動パターンが決まっている・関係が続いている

• 「毎週金曜日は必ず遅くなる」など、行動に規則性がある
• すでに長い期間、浮気をしている様子がある 

この場合、今日無理に動いて失敗（失尾や発覚）するリスクを冒す必要はありません。 「来週の金曜日に狙いを定める」と決め、事前に現場の下見や張り込み位置の選定を入念に行った方が、決定的な証拠を撮れる確率は格段に上がり、無駄な調査費用も抑えられます。

■ 浮気調査：まだ「疑い」の段階で情報が少ない

「なんとなく最近冷たい気がする、あやしい」

「いつ・どこで・誰と」会うかが全く読めない

このような不確定な状態で即座に探偵を動かそうとしても、空振りの連続になり調査費用だけが膨れ上がります。

まずは日記やレシート、交通系ICカードの履歴などから「怪しい日」を絞り込む作業が先決です。

■ 人探し：手掛かりが古すぎる・少なすぎる

• 数年前に出ていったきり連絡がない
• 現在の居場所に関する情報が全くない

この状態で現場へ急行しても、探偵ができることは限られます。

まずは自身で一つでも多くの情報を手に入れる事が先決です。どのような情報があった方が良いか、探偵に相談してみるのも良いでしょう。そこから始めても良いと思います。

探偵の調査もデータ調査や聞き込み計画を立てる「机上の調査」から始める必要があり、緊急性としては高くありません。

関連記事：人探しは自分でもできる？緊急ではない場合はまずは自分で探してみよう！ 自分でできる人探しの方法

今日すぐに動いてもらうための「最強の依頼手順」

もし、あなたが1分1秒を争う状況で、探偵に即日調査を依頼したいのなら、次のような手順で進める事が最速で探偵を動かすためのフローチャートとなります。

STEP 1：Web経由ではなく「電話」で問い合わせる

メールやLINEの問い合わせフォームは、返信に時間がかかる場合があります。 必ず「24時間365日対応」のフリーダイヤルに電話をかけてください。

 そして一番に、「今日〇時から調査を依頼したいが可能であるか？」という事を聞きましょう。

STEP 2：手元に以下の情報・物を用意する

電話をする際、および探偵と合流する際に以下のものが必要です。これがないと調査が開始できません。

【必須アイテム】

• 対象者の顔写真（スマホ内の画像でOK。最近のもの、全身と顔アップ）
• 現在地情報（「〇〇駅にいる」「〇時まで職場にいる」など）
• 移動手段とナンバー（車なら車種・色・ナンバープレート、電車なら路線や利用駅）
• 本人の服装・持ち物（今日着ている服の色、カバンの特徴がわかると良い）
• 契約用の印鑑（認印でOK。なければ拇印対応可能か確認）
• 身分証明書（免許証など、依頼者の本人確認用）
• 着手金（現金、またはクレジットカード）

STEP 3：合流場所を指定する

事務所が現地から遠い場合や時間が惜しい場合、「現場付近のファミレス」や「対象者が向かっている先」での合流・契約となることがあります。 多くの機動力ある探偵社は、現場急行サービスを行っています。

即日対応できる「良い探偵事務所」の選び方

「即日OK」と書いてあっても、どうしても他の調査が重なり実際には動けない業者もいます。緊急時に頼れる探偵事務所を見極めるポイントは以下の3点です。

調査員の在籍数が多い（大手・中堅）

個人経営の探偵事務所の場合、調査員が全員別の現場に出ていれば物理的に対応できません。 即日対応には、常に待機要員を抱えているある程度規模の大きな探偵事務所を選んだ方が良いです。

電話対応のスピード感と的確さ

電話口の担当者が「少々お待ちください」と何度も保留したり、要領を得ない場合は危険です。 現場慣れしている事務所なら、「今の状況」「場所」「必要なもの」をテキパキと指示してくれます。この初動の対応力こそが、調査力に直結します。

電話やファックスだけの契約を強制しない

『今すぐ調査をしてもらいたい。』その状況では、電話やファックスだけで契約をしたくなる気持ちにもなるかもしれません。しかし、どんなに急いでいても重要事項説明書や契約書の内容確認は必要です。

電話だけ、ファックスだけの契約の場合、確認不足でトラブルになる危険があります。

特に、悪徳な探偵の場合、「時間が無いから」「急がないと間に合わない」と急かして、電話やファックスだけの契約を勧めてくる可能性もあるので気をつけましょう。

依頼者が即日に調査したいからと言ってすぐに契約を勧めるのではなく、状況をしっかりヒヤリングし即日の調査が極めて効果的である、もしくは後日調査の方が良いと判断してくれる方が良い探偵です。

即日調査に関するよくある質問（FAQ）

 Q. 電話してから何時間後に調査開始できますか？ 

A. 契約手続きを含め、最短で1〜2時間後に開始できるケースもありますが、場所や状況など案件によります。

 Q. 契約書なしで調査してくれませんか？

 A. 探偵業法違反となるため、まともな業者は絶対に引き受けません。

 Q. GPSだけ付けてもらうことは即日でできますか？ 

A. 業者が無断で他人の車にGPSを付ける行為は法律・条例に抵触するリスクがあるため、原則行いません。

まとめ

探偵への即日依頼は可能です。しかし、成功のカギは「情報の正確さ」と「適切な探偵の選び方」にかかっています。

特に浮気調査の場合、「ホテルに入る瞬間」の証拠が撮れるかどうかで、今後の慰謝料請求や離婚条件が数百万円単位で変わることもあります。

絶対に今日！という気持ちも理解できますが、焦って行った調査が空振りであったケースや急いで決めた探偵が良くなかった…という話も少なからずあります。

まずは深呼吸をして、本当に今日調査が必要か改めて考えてみましょう。そして、スマホにある対象者の写真を確認し、信頼できる「即日対応・24時間受付」の探偵事務所へ電話をかけてください。その一本の電話が、あなたの不安を解消する第一歩になります。

事情を伝える事で、即日調査が必要か、後日の調査が良いか探偵が判断することももちろんできます。一緒に最適な調査タイミングを見つけましょう。