もしかしてDV…!?DVの種類とDV夫の特徴とは?今すぐチェック!
『DV』という言葉を聞いたことがある人は多いかと思いますが、その被害にあってしまい辛い思いをしている人、そしてその被害にまだ気が付いていない人が実はいます。
DVについて知り、被害があるのなら速やかに対策を取る事が大切です。
この記事では、DV行為の種類、DV夫の特徴をご紹介していきます。DV被害を受けていないか、夫にDVの傾向が無いかチェックしてみましょう。
DVとは?
DVとはドメスティック・バイオレンス(domestic violence)の略で暴力の事を言います。
DVは法律で明確に定義されているわけではありませんが、日本では配偶者や恋人など現在親密な関係や過去にそういった関係にあった人から受ける暴力の代名詞としてよく使われます。
DVは一般的に男性より女性が受ける傾向であり、警視庁による「DV事案の分析:相談者の性別」によれば、約男性2:女性8の割合となっていて、明らかに女性が受ける被害が多い事がわかります。
また、内閣府が行った「DVの現状等について」の調査によれば、配偶者から何らかの暴力行為を受けたことがあると答えた女性は約3人に1人とのことで、これは既婚女性の誰もがいつDV被害者になってもおかしくない数字と言えるでしょう。
DV被害に対する相談件数が増加傾向の理由
DV被害を配偶者から受けている人の相談先として、『各都道府県の配偶者暴力相談支援センター』等がありますが、内閣府調べによる相談件数の推移を見ると20年前の2004年度には49,329件だったものが2014年度には102,963件と2倍以上に膨れ上がり、最新の集計結果を見れば2022年度の相談件数は122,211件と更に増加の傾向が見られます。 参考:男女共同参画局『DV相談件数の推移』
DV被害の相談件数が増加しているのには様々な要因があると思いますが、以下に挙げられる理由も深く関わっているようです。
DV防止法の制定
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を目的としてDV防止法が2001年に制定されました。
DV防止法では、裁判所による「保護命令」が定めらており、更にその一部が数回に渡り改正され、そのたびに強化されている状況となっています。
2004年の改正では、配偶者からの暴力として言葉や態度による精神的暴力も含まれるようになり保護命令の対象も配偶者に限らず元配偶者まで拡大され、2007年の改正では、配偶者から生命等に対する脅迫を受けた場合も保護命令の対象とされる等、DVに対する保護命令が拡充された事によって、DV被害者が今まで声に出しにくかった被害を訴えやすくなった等が考えられます。
また、DV防止法は2023年5月12日にも改正法が成立し2024年4月1から施行され、さらに保護命令の対象が拡大されることになりました。
そうなると、多くのDV被害者が保護を求め更に相談件数が増える事も予想されます。
DVを受ける人が増えた
DV被害に対する相談件数の増加は、単純に『DVを受けている人が増えている』事が考えられます。
近年においては、新型コロナウイルスの影響により在宅勤務やテレワークといったように勤務体制がかわるなどで生活環境が変化し、夫婦が共に自宅にいる時間も増えたことから夫婦が関わる機会も多くなった家庭も沢山あります。
夫婦の共有する時間が増える中でDVを受けるきっかけが増えてしまったこともあるでしょう。
DVを受けている事に気が付いた人が増えた
DVという言葉を知っていたとしても、「今まで自分がDV被害にあっている事に気が付かなかった人」または「それがDVなのか判断が出来なかった人」もいます。
実際にDVにあっていた人の中にも、「自分が悪いから殴られただけ」「これくらいはDVにならない」等と考えてしまっていた人も多く見られます。
DV被害の相談者増加は、ニュースやドラマなどメディアにDVが取り上げられる機会が増えた事により人々のDVに対する認識が深まった事が理由でもあるでしょう。
とはいえ、まだ自分がパートナーから受けている苦痛がDVだと認識出来ていない人もいます。次項でDVの種類や具体例をご紹介します。
DVの種類とDV行為の具体例。
DVについて「パートナーから暴力を受ける事」等なんとなく理解している方もいらっしゃると思いますが、単にDVと一言で言ってもその種類は多岐にわたります。
どのような種類のDVがあるのか、またDV行為の具体例についてご紹介いたします。
※いくつかのDV行為例をあげますが、その他にも多くの行為がDVとなり得ます。
もし該当する行為を受けたことがあるのならそれはDVの可能性があるので注意が必要です。
《DVの種類》
- 身体的
- 精神的、心理的
- 性的
- 経済的
- 社会的
- 子どもを使った暴力
それぞれ詳しく見てみましょう。
身体的DV
殴る・叩く・蹴るなど身体に直接加害する暴行は身体的DVの代表的な行為です。そのような行為を強く受ければ当然傷や打撲などのケガを負う事になります。
被害が大きくなれば、骨折などが伴う事も少なくありませんし、身体的DVがエスカレートしてしまえば命の危険を感じる事もあるでしょう。身体的DVは暴行罪や傷害罪などの犯罪行為にもなり得ます。
また、婚姻経験者(女性)の中の約20人に1人は命の危険を感じたことがあると回答したアンケート結果もあるようです。
具体的な行為例
- 殴る
- 蹴る
- 髪を引っ張る
- 首を絞める
- 当たったら傷つくような危険な物を投げつける
- 包丁等の刃物を突き付ける など
精神的、心理的DV
先述の身体的DVとは異なり、精神的や心理的な暴力もDV行為の一つとなります。
モラハラとも言われますが、その語源はモラル・ハラスメント(Moral Harassment)であり、精神的な嫌がらせの事を指すDV行為となります。
身体的ではなく精神的な被害としては、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ病になってしまう事もあります。
些細な事から嫌な記憶が蘇り心が苦しくなったり、眠れなくなったりと様々面で精神的な苦痛を感じるようになります。
最悪の場合、そういった精神的な辛さから自らの命を絶つことにもなりかねません。
目に見えない暴力となるため比較的判断の難しいDVですが、DV被害に対する相談内容の6割以上が精神的DVを含んだ相談となっているほど、現在はDV被害の中でも目立つようになっています。
具体的な行為例
- わざと無視する
- 大きな声で怒鳴る
- 命令するような強い口調で指示をする
- 「○○しないと××するぞ」等と脅かすような事を言う
- 人前で馬鹿にする
- 相手の言動に対して強く否定する
- 不要ではない物を勝手に捨てる、壊す など
性的DV
夫婦や恋人関係にあったとしても、強制的に性的行為を強いる事は強制わいせつ罪や強制性交等罪にあたる犯罪行為にもなり得るもので、性に関する暴力もDVとなります。
具体的な行為例
- 無理やり性行為をしようとしてくる
- 避妊に協力しない
- 妊娠しても中絶を強要してくる
- 見たくもないポルノ映像などを見せられる
- 子供がなかなか授からない事を相手のせいにする など
経済的DV
生活にどうしても必要となる金銭ですが、その経済面で苦しめる暴力もDVとなります。
本来夫婦には互いに扶助義務があり、それぞれ同等の生活基準を保持するように努めなければいけませんが、何らかの行為により一方が金銭面で異常な負担を感じているようならばこの経済的DVとなっているかもしれません。
具体的な行為例
- 給料が入っても生活費を渡さない
- 仕事へ行こうとするのを理不尽な理由で妨げる
- 心身的に問題がないのに全く働こうとしない
- 仕事を無理矢理辞めさせる
- 勝手に浪費や借金をする
- 家計の管理が厳しすぎる
- 自分の物は買っても相手の物は一切買わせない など
社会的DV
社会的なDVとは、家族や友人、会社の人等、社会との繋がりを妨げるような行為となります。
社会との関りは生きていく上で大切で、社会から隔離させるような行為は精神的に追い詰められる可能性があり、これもまたDVにあたる可能性があります。
具体的な行為例
- 行動を監視する、報告を義務付ける
- 外出を禁じる(軟禁)
- スケジュールを全て管理する
- 携帯やスマホを徹底的にチェックする
- 友人や家族との交流や連絡を取る事を妨害する など
子どもを使った暴力
DVの被害は自分が受けるものとは限りません。
パートナーとの間に子供がいるとすれば、子供にまでが身体的被害が及んでしまったり、直接身体的な被害を受けなくてもDVの現場を見て精神的にショックを受けるなどで健全な生育を阻害する恐れもあります。
また、大人の暴力行為を目にする事で、問題が起こった際には暴力で解決するようになったり、人を信用できなくなってしまうでしょう。
具体的な行為例
- 子供に当たって暴力を振るう
- 子供に虐待すると脅す
- 子供に暴力の様子を目撃させる
- 子供に相手の悪口を言う など
DV夫の特徴
DVをする男性にこれと言って決まった法則はありませんが、DVをしやすい気質や特徴といったものが見られる傾向があります。
1つ当てはまるからと言ってDVをする人と判断はできませんが、以下のような特徴がある場合は言動に注意してみて下さい。
外面が良い、裏表がある
会社では皆から頼られるようないい人なのに…というような人が実はDVをしている事も珍しくはありません。
ご近所、相手の親、ママ友の前では愛想よく良いパパを演じているけれど、家の中は罵声を浴びせているようなケースもよくあります。
外で良い人を演じるためにストレスがかかり、それを家庭で発散させている事も考えられます。
「家ではこんな酷いのに、周りからの評価がなぜこんなに高いのだろう…」と思う事もあるかもしれません。
外出時店員等にあたりが強い
DV夫と外出の際、お店などで店員にすぐクレームを言ったり、スタッフの少しのミスも許さないような事があります。
DV夫の特徴として、身分が下と考えている人に対してあたりが強いという傾向があり、妻が自分より身分が下と感じた瞬間からDVが始まるかもしれません。
独占欲が強い、束縛が激しい
独占されたり束縛されるのは愛されているからと感じる事があるかもしれませんが、それが度を超すとDVになる可能性があります。
独占や束縛は相手を支配したいという気持ちの現れであることもあるため、電話やLINEの履歴などをチェックしては相手との関係性を聞いてくるようなDV加害者はよくいます。
また、そういった独占欲や束縛が激しい人は、「いつか自分から相手が去って行ってしまうかも」という不安もあり、それが故に依存体質であることも多いです。
プライドが高い
プライドが高く、「自分が一番」「自分は間違っていない」と思っているような人はDV傾向があるので要注意です。
自分に非があったとしても認めず、全ての不都合が相手のせいだと決めつけてしまう事があります。
何か少しでも思い通りにいかない事があると、たとえ自分に悪い部分があったとしても責任転嫁して「お前が悪い」「なぜ言った事ができないんだ」等と相手を責めてばかりいるDV夫になっているかもしれません。
幼少期に虐待を受けていた
自分が虐待を受けていたからこそ他の人には暴力を振るわないようにしようとする人がいる一方、幼少期に受けた虐待にトラウマを抱えていて自分が被害者になる前に相手を自分の力で押し付けようとしてしまう事があります。
暴力の後に優しくしたり反省したように見せる
DV夫の特徴としてよく見られるのは、酷い事をした後に急に優しくなり反省しているように見せて謝ったり機嫌を取ってくる事です。
同じ事を繰り返しするという事は反省できていないという事でもあり、いくら毎回反省しているように見えても結局反省できていません。
「嫌がる事はもうしない」と言っておきながら数回するようならDVの気質があると考えても良いかもしれません。
DVに気が付いたらすぐにやるべきこと
DV被害は小さい事もありますが、次第に大きくなることもあります。
もしかしてDVかも…と感じたら早めに行動しましょう。DVには以下の対処が必要です。
証拠を取っておく
もし夫からDVを受けていると感じたら、まずDVの証拠を記録として残しましょう。
どのような形で証拠を取っておくべきか、その方法を解説します。
写真
身体的な暴力を受ければ傷やアザ等が身体にできるかもしれません。写真に残しておけば決定的な証拠となります。治りかけではなく、やられたらすぐに撮影しておくと良いでしょう。
動画や音声データ
残った傷やアザは写真に収めれば良いのですが、暴言などは動画やボイスレコーダーなどで記録しておくと良いでしょう。
ただし、撮影や録音している所が見つかると余計に被害が大きくなる可能性があるので無理は禁物です。
病院の診断書
身体的暴力によるケガは病院に行って診断書に残しておくことも有効です。また、精神的暴力によりうつ病やPTSD等の精神疾患を患ってしまった場合は精神科で診断書を出してもらうと良いでしょう。
言いづらい内容かもしれませんが、その際は医師に「夫から暴力を受けた」という事を伝え、真実をきちんと残しておくことが大切です。
日記を書く
写真や音声データも有効ですが、それと合わせて日記を残しておくと良いでしょう。その際は『日時・場所・具体的な内容・相手の様子・暴力の内容』等をできるだけ詳細に書いておくようにします。
たとえば「〇月〇日 作ったご飯が美味しくないと怒鳴りゴミ箱にすべて捨てられ、右の頬を強く殴られてアザができた」「〇月〇日 夫が私に「家事しかやる事が無いのにいつも忙しいふりをしていて怠けている」と暴言を吐かれ深く傷ついた」等細かく書いておくと真実がわかりやすくなります。
また、日記は後に作成できる物でもある事からその信憑性が不確かな物と判断されてしまう事があります。後から捏造されたものと判断されないようにできれば継続して書いておきましょう。
知人友人に相談
DVは一人で悩んでも、「私が悪いのかも・・・」「ただの夫婦喧嘩かな?」と判断を誤る事があります。第三者の意見も取り入れる事が大切なので、言いづらいかもしれませんが信頼できる人がいるのなら相談してみても良いでしょう。また、LINE等で相談すればその報告が証拠として有効となる事もあります。
メッセージの保存
夫からLINE等のメッセージで暴言が送られてくる事もあるかと思います。酷い内容は保存しておくのも辛いですが、相手から送られてきたメッセージ等もDVの証拠となる事がありますので保存しておきましょう。
保存の方法としては、画面をスクショしたりテキストファイルで保存しておくことをおすすめします。
専門の相談機関に相談
これってDVなの?と判断に悩むこともありますし、DVは知人友人にはなかなか相談しにくい内容かもしれません。
そういった場合は
に問い合わせをすると良いでしょう。
DVに対する相談件数は年々増加しています。相談だけでも・・・と言う形で沢山の方が対策を取っていますので、「もしかしてDV?」と思っている段階でも遠慮なく相談して良いでしょう。
警察に相談
すでに大きな被害を受けているのなら、すぐに警察に相談しましょう。
従来、夫婦間の暴力は民事のトラブルとして警察が不介入とされていましたが、DV防止法によりすぐにDV被害に対応してくれる案件も出てきています。
その際、DVの証拠を持って相談すれば話がスムーズになりますし、警察に相談した事実があれば裁判所に接見禁止等の申立手続きを取る事も可能になります。
DVの難しい証拠入手は総合探偵事務所アルシュに任せて!
身体的DVを受けた際の証拠としては負傷部を自分で写真に残したり、病院で診断書を発行したりする事により十分な証拠となり得ますが、精神的DVや社会的DVなど目に見えにくい部分は証拠として残すことが難しいケースがあります。
たとえば、家の中で暴言を吐かれている事を証拠として残そうと隠しカメラやボイスレコーダーを自分で仕掛けようとする事がありますが、間違った場所や方法で行うと加害者に気が付かれてしまい、証拠を全て破棄されてしまったり、DVがより深刻になってしまう事も珍しくありません。
証拠入手を専門としている探偵は特殊な機材や確かな調査方法により、家の中や外出時でもあらゆる場面で安全かつ的確にDVの証拠を掴むこと可能です。
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まとめ
夫婦や恋愛関係にある2人の間に喧嘩はつきものです。ただし、喧嘩の場合は二人がほぼ対等な立場であることが基本なのに対し、DVは明らかに一方が他方を見下すような関係になってしまっているケースが多く見られます。
色々なタイプのDVもありますし、DVをしている本人も気が付いていない事があり、それと同時にやられている方も「これくらいは普通なのかも…」と思ってしまう事もあるため、放置されている事も少なくありません。
特に精神的DVは判断が難しいものとなりますが、DV相談の約6割を占める程多くの方が悩んでいます。
早めに気づき対策を取る事で大きな問題への発展を防いだり、その後の対策をスムーズに行う事ができるようになります。
パートナーとの関係で苦しみを感じるようなことがあるのならDVではないか疑い、DV行為やDV夫の特徴が無いかチェックしてみてください。
総合探偵事務所アルシュではDV調査も行っていますので、裁判にも強い確実なDV証拠を入手いたします。
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