夫(妻)といるのが辛い…それってモラハラかも! よくあるモラハラ例とモラハラから逃げる方法
モラハラ=モラルハラスメントというワードは、最近耳にする事も多くなっています。パートナーからのモラハラは実は周りから気づかれづらく、人知れず苦しんでいる人やモラハラ行為がモラハラだという事さえ認識できずにただ悲しみに苛まれている人もいます。
本記事ではどんな内容のモラハラがあるのか、よくあるモラハラ例とモラハラ夫(妻)から逃げる方法について解説していきます。
モラハラを受けているのか知りたい方やモラハラから解放されたいという方は、参考にしてみてください。
モラハラとは?

モラハラとはハラスメントの一種でモラルハラスメントの略です。
ハラスメントには暴力的・経済的・社会的など色々な種類がありますが、モラハラはモラル(倫理や道徳)に反するような精神的な暴力の事を指します。
そのため、受けている本人はとても深く傷ついていても周囲の人や加害者はその行為に気づかないというケースも少なくありません。
ですが、モラハラは酷くなると被害者の心を蝕み時にはその命をも脅かすものとなります。
辛いと感じるのなら、その環境を改善する必要があり、改善されないのなら逃げ出すことも正しい選択なのです。
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よくある代表的なモラハラ行為

モラハラはその行為をやっている人も受けている人もモラハラと気が付いていない事もあります。
どのような行為がモラハラになるのか、その例をご紹介します。
- 無視する
- 長時間の叱責
- 行動の監視
- 子供へ悪口の吹き込み
- 心無い言葉を発する
- 嫌味を言う
- 金銭的な自由を一切与えない
それぞれ具体的な例をあげてみます。
無視する
あなたの存在がまるで無いかのように無視する事はモラハラの可能性があります。
- 忙しいわけでもないのに話しかけても答えてくれない
- 質問しても回答してくれない
- 家族のイベントに誘ってくれない
- 親戚の集まりで仲間外れにする など
長時間の叱責
ミスについて注意されるのは仕方ない事もあるかもしれませんが、数時間にも及ぶ過度の叱責はモラハラです。
- 小さなミスであっても夜中や朝まで長時間繰り返し説教する
- 前に起こしたミスを掘り起こして長々と責める など
行動の監視、制限
執拗に監視したり制限をしてあなたの行動を管理される事も辛いですよね。そういった言動もモラハラとなり得ます。
- いつどこに誰と行ったか逐一報告させる
- 無理矢理位置情報を共有させる
- LINEや着信履歴をチェックする
- 睡眠、お風呂、食事、トイレなどを禁じる など
子供へ悪口の吹き込み
子供に悪口を吹き込み貶めるような発言もモラハラとして該当する事があります。
- 「お母さんは家事が出来なくて恥ずかしいね」
- 「お父さんがもっと稼げる人だったら良いのにね」 など
心無い言葉や暴言を発する
外見や性格について、冗談で言い合ったりすることも無くはありません。しかし、モラハラの場合はそんな笑っていられるレベルではなく、言われた側は深く傷ついている事でしょう。
- 「ブス」「バカ」「疫病神」「ほんと役に立たない人間」など外見や性格、人格を批判する
- 「どうせ仮病、サッサと片付けろ」など体調が悪いのに無理やり家事をやらせようとする
- 「不味くてゴミだな」と、作った食事を捨ててカップラーメンなどを食べる
- 何もしていないのに不機嫌で大声を上げて怒鳴る、物に当たる
- 「死ねばいい」「出ていけ」などと簡単に言う など
嫌味を言う
相手の努力や苦労を一切評価せず理解しようともせず、嫌味な事を言うのもモラハラです。
- 給料こんなに少なくて何も買えないわ
- 主婦は何もしなくていいから楽でいいよな
- その性格でよく結婚できたよね
- そんなに太ってて恥ずかしくないの?
- 何もすることないのに何で部屋が散らかってるの?
- バカは何も考えなくていいから人生楽しいだろうな
- こんなことも知らないで生きてるの恥ずかしいでしょ など
金銭的な自由を一切与えない
金銭的な部分で自分は使うには良くても相手には許可しない事もあります。
- 「稼いでない奴に遊ぶ資格はない」
- 「ただの無駄遣い」と言って趣味にお金を使わせない
- 生活費を渡さない など
こういった言動が繰り返されるうちに、『自分は価値の無い人間』『自分ができないから怒らせている』など、自分が受けている苦しみは自分が発端となっているから仕方ないと考えてしまっているケースもよくあります。
ある程度は仕方ないとしても、度が過ぎる場合や繰り返し行われる嫌がらせのような言動はモラハラに該当する可能性が高いのに、やっている方もやられている方もモラハラと気が付いていない事もあるのが実情です。
もし例に挙げたような言動をされたことがあるのであれば、きっと辛い思いをしていることでしょう。
その状況を変えなければ、どんどん深刻化してしまうかもしれません。
モラハラ夫(妻)から逃げるために必要なこと

モラハラに気づき話し合いをして改善されれば良いのですが、いくら話し合いをしても変わらないケースや、逆に悪化してしまうケースもあります。
「被害妄想だ」「自業自得だ」「辛いのはこっちの方」など言われ、モラハラの辛さを理解してもらえず、責められるかもしれません。
どうしてもモラハラが改善されないのなら、逃げる事も時には必要になってきます。
モラハラ夫(妻)から逃げるためには次の事が必要です。
モラハラ被害者であることの自覚
モラハラ被害者は洗脳されてしまっていて、被害者であることさえ自覚できていないケースがあります。
次の事をしっかり理解しなくてはいけません。
喧嘩とは違う
男女の仲で喧嘩はどこにでもあります。そのため、モラハラ行為が喧嘩の一コマだと思ってしまう事も少なくありません。
倫理的・道徳的に考えて行き過ぎた嫌がらせやいじめと捉えられる一方的な言動は立派なモラハラであることを認識しましょう。
相手はもしかしたら自分の言動がモラハラであると自覚していない可能性もあります。ですが、モラハラは相手の基準で考えるのではなく、あくまでも自分がやられて辛いかどうかで考えるべきです。
モラハラは繰り返される
モラハラにはサイクルがあると言われています。
穏やかでご機嫌な時期(ハネムーン期)、蓄積期、そして爆発。
このサイクルがあるからこそ、『もしかしたら前みたいに楽しく過ごせるかも…』と期待して逃げ出せなくなっている人も少なくありません。
モラハラは相手が治すと言っても治らない(治す気が無い)事も多いです。
希望を捨てたくない気持ちも理解できますが、時には諦めの気持ちも持たなくてはいけない時もあります。
証拠集め
モラハラ夫(妻)から逃げるには証拠も大切です。次のような方法で証拠を集めましょう。
通院
肉体的なDVとは異なりモラハラは精神的なダメージを負います。見た目にはあまり現れないので精神科の受診が大切です。
うつ病や睡眠障害等になってしまう事も多いのでそのような場合は受診して診断書を出してもらうと良いでしょう。
日記
いつどんな時にどんな言葉を投げかけられたのか、記憶だけでは曖昧になってしまいます。
しっかりと日記などに詳細を記録しておきましょう。
できれば後述の録音や録画などがあった方が確実です。
動画や音声に残す
モラハラ行為を動画や音声で残しておくと証拠として有力です。
相手に内緒で家庭内の様子を録画したり録音する事は基本的に違法にはなりませんが、そのデータを第三者に公開するようなことがあればプライバシー権の侵害や名誉棄損となり得ますので取扱いには注意しましょう。
また、録音や録画をしている事に気づかれるとモラハラが酷くなってしまう事も考えられますので録画や録音機器の設置には注意が必要です。
やり取りの保存
LINEやメッセージなど、文字のやり取りでモラハラがある場合はスクリーンショットなどで必ず保存しておきましょう。
相談
モラハラで苦しんでいる人は多く、色々な場所で相談ができます。
逃げ出す方法について詳細なアドバイスをしてもらったり、協力を得るために一人で悩まずに相談する事が大切です。
モラハラで相談したい時には次のような相談場所があります。
- DV相談+ (0120-279-889)
- 男女参画共同センター DV相談ナビ(#8008で配偶者暴力相談支援センターに繋がります)
- あなたのいばしょチャット相談 (厚生労働省支援情報検索サイト登録窓口)
- 法務省(女性の人権ホットライン0570-070-810)
- よりそいホットライン(女性支援専用0120-279-338)
- 法テラス(DV等被害者法律相談援助制度)
- 弁護士
- 探偵
モラハラは法的にも離婚の理由になり得ます。
法テラスならば弁護士費用の立替え制度が利用できるので、すぐに弁護士費用が用意できない場合でも依頼することができるでしょう。(法テラスの利用には条件あり)
弁護士に相談することで相手に伝えづらい内容のやり取りや法的な手続きを委任する事もできます。
もし、パートナーにバレずにモラハラの証拠を掴みたいという場面があるのなら探偵に相談してみるのも良いです。
モラハラする人は浮気性であることも多く、探偵ならば浮気の証拠も合わせて入手することもあります。
自立の準備
離婚するとなった場合、生きていくためには仕事や住居を確保し生活基盤を整える必要が出てきます。
親族など、頼れる人がいない場合は特段モラハラ夫から逃げるのが難しいと感じる事でしょう。
仕事を始めたくてもモラハラ夫(妻)からすると、支配しておきたいパートナーの自立は喜ばしいことではなく否定的な態度を取る事もあります。
「家の事がまともにできてから働け」「収入に文句でもあるのか」「出会いが目的なんだろう」 などと言ってくる事もよくあるので、逃げる前に職を見つけるのは簡単ではないかもしれません。
そういった場合は『別居中の婚姻費用の分担請求』や『離婚後に生活保護の受給』を検討しても良いと思います。
- 別居時の婚姻費用の分担請求
夫婦には互いに扶助する義務があるため、収入の高い方が低い方に生活費を渡さなければいけません。
別居してもその義務は変わらず、支払われないのならば裁判所の婚姻費用の分担請求をして支払いを求めることも可能です。
ただし、モラハラ夫(妻)の場合、いくら義務があろうと払ってくれない可能性はあります。
婚姻費用の分担請求をしても支払われないのなら、強制執行で預貯金や給与の差押さえで強制的に支払ってもらうこともできます。
- 離婚後の生活保護受給
親族から援助が受けられない人などの厳しい基準がありますが、該当する場合は生活保護の受給を検討しても良いでしょう。
生活保護を受けながら求職活動をすることもできます。
住まいの地域を所管する福祉事務所が相談窓口となっていますので相談してみると良いです。生活保護について詳しい条件等は厚生労働省HPの生活保護制度を参考にしてみてください。
まとめ
モラハラは被害者も加害者も無自覚であるケースがあります。
- 無視する
- 長時間の叱責
- 行動の監視
- 子供へ悪口の吹き込み
- 心無い言葉を発する
- 嫌味を言う
- 金銭的な自由を一切与えない など
明らかにモラハラに該当する行為を受けていても『辛く当たられるのは自分のせいだ』と思ってしまう事もありますが、それは相手による洗脳のせいでもあります。
また、モラハラが無く優しい時期もあるので、治ると期待してしまう事も多いですが、治らないケースも残念ながら多いです。
我慢しながら生活し心身が壊れてしまう前に、証拠を集めながら専門機関に相談してください。
別居中の婚姻費用請求や離婚後の生活保護受給以外にも、状況に合わせてアドバイスがもらえるはずです。
モラハラから逃げるためには計画的に逃げ出しましょう。逃げ出した世界の先にはきっと明るい未来が待っているはずです。
総合探偵事務所アルシュでも、ハラスメントの調査を行っています。夫や妻にバレずに自分で証拠を集める事が難しいという場合は探偵に依頼する事を検討してみてください。
相談と見積もりは無料となっていますので安心してお問い合わせいただけます。
